4月で富山県高岡市に移住して1年が経った。

思っていた何倍もあっという間だった。初めての事が多く、目まぐるしく日々を過ごしていたからだろう。

だがなぜ高岡なのかという話だ。

簡単に言うと親戚がいるからなのだが、それとは別にしても環境の素晴らしさが大きい。

東京で生まれ育った自分にとって自然は身近ではなかった。近くに森林公園はあったものの人工の公園なので疑似的な自然という感覚は小さい頃からなんとなく感じていた。

両親は共に地方出身だが、旅行や里帰りを滅多にしない家だったので周りの友達と比べても自然や田舎に触れる機会はかなり少ない方であった。

なので遠足なんかで行く海や山は勿論だが、バスの道中の山間部にいくつか家が建ち並んでいる光景には特に心を惹かれた。

恐らく自分の住んでいる世界とは別の異世界のように感じていたのだと思う。

そんなこんなで漠然と自然の近く、特に海が好きなのでいずれは海の近くに住んでみたいと思うようになった。

今から7、8年前の夏に高岡に初めて訪れた時、海の青さに驚いた。それまで海というと太平洋側しか知らず、日本海はどんよりと暗いイメージしか無かった僕にとってその青さと綺麗さは衝撃だった。

鎌倉や湘南辺りの海なんかよりはるかに青く綺麗な海と、人の少ない穴場的砂浜。

その向こうにそびえる雄大な立山連峰。

近くには昔ながらの漁港とその周辺に建ち並ぶクラシックな民家。

これこそ僕が憧れていた理想の風景だった。

将来はここに住みたいと感じ、そして昨年独立を機に移ってきた。

東京にいる頃には感じなかった不便さも多少はあるが、そんなものは波の音を聞きながら仕事が出来る日々と比べれば些細なことだ。

衣食住は繋がっており、衣を作る上で食と住は大事な要素だと考える自分にとって、水や魚が美味しく四季を強く感じられる環境の中で作る服はより自然で豊かな表情になっている気がする。

高岡での生活が2年目に入り、こないだ車の初心者マークも外れ、なんだかやっとある意味でのスタートを切った感がある今日この頃か。

高岡バンザイ。